HOME » 油職人今昔話
人と言うもの一人では生きていけない。常に誰かと共に生きている。
人によって違うだろうが、おいらの場合の最小単位はカミさんだ。
次に友人、仕事仲間、そしてお客様だ。
おいらを生かしてもらっているのは仕事仲間とお客様だ。
浪花節になってしまうが、おいらの最も大事に思っているのは人。人嫌いのおいらが言うのも変だが「人」だ。
付き合いと言えばバイクとの付き合いは長い。模型は更に長い。特に模型のエンジンとの付き合いは長い。模型のエンジンは焼玉式だ。単純明快な構造をしている。
エンジンを学ぶには最適なモノと今でも思っている。
面白い事と言ってはなんだが、映画「飛べフェニックス」と言う映画を昔観た。
内容を簡単に言うと砂漠に墜落した輸送機を建て直し砂漠を脱出しようと言うモノだ。この墜落した飛行機の乗客の中に模型飛行機の設計者が乗っていた。彼が再生を担当するんだが、模型飛行機の設計者と言うことを黙っていた。
いざ飛ばそうと言う段階で模型飛行機の設計者であることが皆にバレてしまう。
皆の不信感が最高潮に達したとき、この模型飛行機の設計者は皆に向かって
「飛ぶことに関し、模型飛行機は実機より優れている」
ってな内容のことを演説し皆を説得する。
そして、映画らしく銀幕を観ている者を冷や冷させるんだが、見事飛び上がり砂漠から脱出すると言うストーリーだ。おいらは心の中で拍手喝采。
この映画、人々には技術と言うものに格差が存在していることを露にしている。
実生活でもこの格差に出会う。
その格差が家電に現れたように世界の家電メーカーに敗北している。
おごりが技術力を低下させればユーザーは離れて行く。離れて行けば売り上げが低下し、会社の収益を低下させる。悪循環の始まりだ。
「でぇーじょぶだよ」
ってぇおごりが出発点のような気がする。
ソニーはかつておいらにワクワクさせてくれる商品を提供してくれた。物欲が低下したおいらの反応が当たっているか否かは判らないが、ソニーに限らずワクワクさせてくれる商品が減っているような気がする。
技術屋さん頑張って欲しいなぁ。
人が使うものは設計者の考えていることが商品に移り、ワクワクさせてくれるもんだ。
設計者自身が使ってワクワクしないものはユーザーもワクワクしないだろう。
おいらは自分自身が開発テストしてワクワクするものを世に出している。
おいら自身だけではなく円陣家至高に協力してくれているテスター達がワクワクしてもらえなければ開発商品は世に出すことは無い。
自分や他のテスターがワクワクしたりドキドキしたり感動しないモノであればお客様が同じ気持ちになってくれないと思って開発している。
このワクワク感はモノにとってとても重要な要素だし、リピーターになってもらえない。
おいらにとって直接付き合うことの無いお客様との付き合いとは、・・・・
ワクワクしたり感動したりする商品の提供で果たせると想いながら商品の改良や開発に明け暮れている。