HOME » 油職人今昔話
景気が良くなってきたとか、そんなことないとか巷では個人的な体感経済を語り合っている。
1950年代〜1970年代初めにかけての高度経済成長や1980年代後半〜1990年代初めにかけてのバブルを体験した人間にとって、感じる現在の経済状態は好景気になることは無いだろうと悲観的である。
理由は諸々あるが、その一つに経済活動の歴史がある。
あまりにも不景気が続くので、経済活動の原点って何だろうと思ったことがある。
単純化して考えると、狩猟や農耕に始まり物々交換から仲買人が現れたことで、本格的商業活動が始まった。
最初は物々交換、手に入らないモノどうしの交換だ。
そしていつの日にか貨幣が現れ、経済活動の原点である利益の追求が始まる。
作る人と売る人が専門化してくる。
1950年代〜1970年代ってどんな時代だったんだろう?
1980年代後半〜1990年代ってどんな時代だったんだろう?
って考えても、あまり意味が無いような気がする。
この時代を体験し今を生きてきた者にとって、あまりにも共通点の少なさに愕然とした。
只一つ言えるとすれば手で持てる(いじれる)モノが作られ流通した事実だ。
いつの時代も利益の追求だけは変わることがない。
ただ利益追求も昔とは何か違うような気がする。
需要があれば供給する人(企業)が現れる。需要が拡大すれば供給も拡大する。同じ用途の商品でも良いモノもあれば好ましくないモノも出てくる。
需要側(お客様)から見ると良いモノ好ましくないものはあまり関係が無いようだ。
では何が需要を支えているかと言えば商品に対する思い入れしかない。
永く使ってるから、大きなメーカーだから・・・・・とか色々と理由があるようだ。
例えばだが、塩素系添加剤など色々と攻撃されているようだが、海外のメーカーで堂々と塩素系を表示している添加剤の老舗メーカーがある。老舗と言われるには長い歴史があり、添加剤としての実績を残しているからである。
添加剤に限らずモノを撰ぶ時、お客様が信ずる思い入れのあるモノが絶対である。
それが経済を支えていくと信じたい。
モノが動かない時代、モノが動けばモノは形あるものだからかかわる人々(下請けなど)の数は多くなる。航空機やロケットなど商品化されれば少しは景気回復に寄与出来るのではと思っている。
日本の技術はまだまだ発展途上で世界が驚く技術があらゆる分野に必ずや影響を与えるだろう。
必ずである。